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今年2人目の子供が誕生したので、手狭だった家を私ども若夫婦の資金で増築しました。
これまでの家は父名義(登記済み)で築後20年経過しており、増築部分とはドアで間仕切りされているだけです。
登記はどのようにすればよいでしょうか。
ご質問の増築部分の建物と従前の父親名義の建物とが構造上、また利用上、独立した建物(例えば出入口が別々にある)であれば、 マンションなどに見られるような区分建物の登記をお勧めします。
しかし、増築部分が独立の建物として利用できない場合には、全体を1つの建物として、父親と若夫婦の共有名義とする 登記をすることになります。

そこで共有持分の計算方法として、

1.鑑定評価による場合
2.固定資産評価額(但し増築部分の評価は見込額)による場合
3.従前の建物の再調達原価に対する未償却残と増築部分の建築費との対比による場合

の3つがあります。 いずれも贈与税などの問題が生じることがあるのでご注意下さい。
また共有への名義変更登記は、増築による建物表題変更登記の前でも後でもかまいません。
 

私は10年ほど前に建築の許可を得ないで工場を建築し、現在も利用しています。
このたび金融機関から融資を受けるにあたり、未登記のこの工場を登記することにしました。
果たして登記できるでしょうか。
結論からいいますと、建築基準法違反の問題は別として、工場は登記可能です。というより登記しなければなりません。
不動産登記法には「 新築した建物又は区分建物以外の表題登記がない建物の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から一月以内に、表題登記を申請しなければならない。 」とあります。
不動産登記制度の目的は、取引の安全を図るため、不動産に関する権利関係を明確に公示するための前提として、 不動産を特定し、現況を明確にすることです。

つまり、あなたのような建築許可を得ていない建物や建ぺい率違反の建物であっても、それが屋根や壁を持ち、 工場、居宅などに使用が可能であれば、登記しなければならないのです。
登記するには、その建物があなたの所有であることを証明するものが必要です。
建築確認通知書や検査済証などですが、違法建築の場合はそれがありませんので、 代わるものとして固定資産税納税義務者証明書、工事施工者の工事完了引渡証明書、 借地上の建物の場合には敷地所有者の証明書などを添付して下さい。
 

マンションを購入したいのですが、分譲マンションでは、敷地と建物の登記はどのようになっているのですか。
マンションは不動産登記法上「区分建物」として扱われ、昭和59年の区分所有法(いわゆるマンション法)改正により、 それまで別々に登記されていた土地と建物が、原則として一体的に公示されることになりました。
マンションの建物全体を登記する際に、その敷地を「敷地権」として表示し、ひとつひとつのマンションが持つ 敷地権に対する持ち分をも示す、ということです。

各戸の持ち分は多くの場合、その床面積に応じて決められます。
マンションの敷地以外の土地で、一体として使われる駐車場なども、規約により建物の敷地とみなされれば、これにも敷地権は及びます。

マンションは各戸の独立専有部分のほかに、共同使用する階段、廊下、構造的に共有することになる壁などの法定共有部分、 集会室のように規約により共有する規約共有部分などで構成されており、所有者各人への固定資産税はそれら共有部分も含めた建物と 敷地に対し、専有部分の床面積に応じて課税されます。

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郊外に土地を買いましたが、登記簿を調べると、既に取り壊されて存在しないはずの、前々所有者の建物の登記が残っていました。
どうしたらよいでしょうか。
ご質問のように、建物が撤去されているにもかかわらず、建物の滅失登記がされないまま、 登記簿だけが残っているケースが時々あります。
そうした場合、当該建物の固定資産税が引き継ぎ課税されていることもあるのでご注意ください。
本来、不動産登記法では、登記された建物が取り壊されたり、倒壊、流失、焼失などした場合には、 その建物の登記名義人(名義人が死亡している場合は相続人)が建物滅失後1ヶ月以内に、 「建物滅失登記」を所轄法務局に申請する規定になっています。
ご質問の場合、土地を購入したときには既に建物がなかったわけですから、 あなたがその建物の滅失登記をすることは残念ながらできません。
建物が取り壊された当時の所有者、またはその相続人に、建物滅失登記をしてもらうよう依頼して下さい。
もし、それらの人たちが不明なら、法務局の登記官に、職権によって建物登記を閉鎖してもらうよう、申し出ることができます。
 

私は、宅地の隅にブロックを基礎にして6畳ほどの子供部屋をプレハブ工法で建築しました。
この建物を登記したいのですが可能でしょうか。
不動産登記法上建物として登記ができるいくつかの要件のひとつに「土地への定着性」があります。
土地への定着性とは、コンクリート造りやブロック造りの、しっかりとした基礎や土台にボルトなどで建物が完全に固定され、 簡単には建物が移動できないような構造になっていることです。
ブロックを並べて、その上に置いただけの物置とか木杭を地中打ち、かすがいだけで固定してあるような建物は、 土地への定着性があるとは言えませんので登記できません。

また、利用上の要件としてある程度の「永続性ある建物」であることが必要です。
工事現場などでよく見かける仮説事務所は、工事期間中だけ利用するものであり、 臨時の展示場などの建物も、ある一定期間に限り存在するだけですから、このように期間を限定した建物は、 ここに言う永続性ある建物とは言えませんので、やはり登記はできません。

お尋ねの場合、ブロックの基礎と建物との接続の方法により、登記できる場合とできない場合がありますので、 詳しくはお近くの土地家屋調査士事務所にお尋ねください。
 

私は、現在自宅を建築中ですが、建築資金の借入の関係で、建物の登記をできるだけ早くしたいのですが、 どの程度完成すれば登記ができるのでしょうか。
登記ができる建物の認定基準として、不動産登記事務取扱手続準則には「建物とは、屋根及び周壁を有し、 土地に定着した建造物であって、その目的とする用途に供しうる状態にあるもの」と規定しています。
これを具体的に言えば一般の個人住宅で考えますと、基礎工事が終わり、柱を建て、棟上げが終わり、壁工事が完了し、 戸締りのできる状態であれば、必ずしも畳、建具等がなくても建物として認められます。
但し、建物の表示登記には、所在、種類、構造、床面積を記載する必要がありますので、 建物が住宅なのか、店舗なのか、事務所なのか特定できる状態であることが必要です。

また、2階建てであるのに2階の床がまだ完成していないとか、床面積の算定に影響を与える吹き抜け部分があるのに その部分がまだ完成していない場合などは、床面積が確定しないので登記をするにはすこし早過ぎます。
お尋ねの建物は、一般的な専用住宅のようですので、屋根及び壁が完成し戸締りができ、 専用住宅であることが分かる程度に完成していれば、必ずしも畳、建具等が入っていなくても登記ができると思われます。
 

最近、父が亡くなり、父名義の土地建物を私が相続することに協議が整いました。
しかし法務局で調べたところ、建物が登記されていないことが分かりました。未登記の建物を私名義にできるでしょうか。
結論から言えば、あなたの名義で表題登記をすることは可能です。
本来、建物を新築したら1ヶ月以内に表題登記することが義務付けられていますが、 本件のように未登記のまま相続が発生したり、売買や贈与によって所有者が変わっていることはよくあります。
こうした場合であっても、建物の表題登記は中間の所有関係を省いて、現在の所有者を表示すればよいことになっています。

しかし省けるのは中間の登記であり、所有関係の変更の経過を証明する書類までも省いてよいわけではありません。
従って、亡父が建物の所有者であったことを証明する(亡父名義の建築確認通知書、検査済証、 固定資産課税台帳登録事項証明書、工事人の工事完了引き渡し証明書など)や、あなたが相続したという証明書 (戸籍謄抄本、遺産分割協議書など)は必要となります。
実際に建物の表示登記を申請する際には、これらの書類のほか、建物図面、各階平面図、申請者の住所証明書が必要です。
 

妻が自宅の一部を改造して喫茶店を営むことになりました。
建物の登記簿は「居宅」となっていますが、そのままでよいのでしょうか。
不動産登記法では、建物の登記簿にその所在、種類、構造、床面積を記すことになっています。
本件の場合、建物の形状と床面積に変わりがないものとしてお答えしますと、 登記すべき事項のうち「種類」に変更が生じたと思われます。

建物の種類は、その主たる用途を表すものであり、従来の「居宅」に喫茶店という「店舗」を併設したわけですから、 建物全体から見て主たる用途が2つになったと認められます。
改造工事完了後1ヶ月以内に、建物表題変更登記を行って下さい。

変更登記後の種類は「居宅・店舗」となります。また木造家屋を一部鉄骨で改造した場合のように、主たる構造が変わったり、 建物の床面積が増減した際には、種類だけでなく、構造、床面積の変更登記も併せて申請しなければなりません。

しかし、住宅の一部を車1台程度入る車庫とか物置に改造した程度なら、主たる用途の変更とはいえないので、 種類変更の登記は必要ありません。
ただ、建物の登記名義人以外の人がこのような工事をし、従前の建物と区分できなくなったような場合には、 贈与の問題が発生してきますので、ご注意ください。
 

2戸が1棟になっている長屋(貸家)とその敷地を所有していますが、 借家人の1人が借りている部分の建物と敷地を買いたいと言ってきました。
譲りたいと思いますが、どのようにしたら可能でしょうか。
長屋は共同住宅として登記されています。
まず建物から考えてみましょう。
建物は現在2戸分が1つの建物として登記されていますから、これを1戸ずつに区分する必要があります。
それには、それぞれの1戸がいわゆるマンションのような「構造上の独立性」と「利用上の独立性」を有した 「区分建物」に該当するか否かを判断しなくてはなりません。
まず構造上の独立性ですが、長屋は通例2戸の間にしっかりとした壁があり、 まったく他人の2世帯に利用されているものですから、まず問題ないといえます。

次に利用上の独立性ですが、各々出入り口も別で、相手方の占有している部分を通らなくても出入りが可能であり、 それぞれに台所、トイレ、居室などがあれば、これも問題ないといえます。
ご質問では、その敷地も分筆して売買したいとのことですが、建物区分登記をしますと、 その土地に「敷地権の表示」がなされ、分筆しても売買による所有権移転等の登記はできなくなりますので、 分筆をして、その敷地も移転登記をしたい場合には、建物区分登記申請の際、公正証書による「敷地の分離処分可能規約」 を添付すれば、そのような登記が可能です。

詳しくは最寄りの土地家屋調査士にご相談下さい。
 

私は農業を営んでいますが、畑の中に野菜栽培用に200平方メートルほどのビニールハウスを造りました。
基礎はコンクリートで、柱は鉄材を使用しています。建物として登記できるのでしょうか。
結論から申し上げれば、一般的にはビニールハウスは登記できません。
不動産登記法に定める建物とは、容易に移動できないように土地に定着し、屋根及び周壁を有し、 不動産として独立して取引の対象となるものでなければなりません。
ここにいう「屋根及び周壁を有するもの」とは、これらによって外気を遮断し、 かつ一定の永続性をもつものででなければなりません。

お尋ねのビニールハウスは、確かにコンクリートの基礎により定着性は認められますが、 屋根、周壁部分がビニールで覆われており、ビニールは一般的に見て、1、2年の耐久年数しかなく、 構造上の永続性があるとは言い難いので、登記可能な建物とは認められもせん。

一方、屋根や周壁にガラス、ガラス質の板が使用されている温室や温室風の店舗などは、 構造上の永続性が強いと判断できますので、建物として登記できる場合が多いと思われます。
 

建物の登記をしようと土地家屋調査士さんに依頼したところ、添付書類の1つとして所有権証明書が必要だと聞きましたが、 どのようなものを提出したらよいのでしょう。
所有権証明書とは申請人が真正な所有権者であることを証明できる書面のことをいいます。
具体的には、建築基準法の規定による「建築確認通知書」及び「検査済証」の2つが一般的で、 その他これらが添付できない場合は、市町村が発行する「固定資産税納付証明書」や建築請負人の 「工事完了引渡証明書」などがあります。
これらの書類のうち、建築請負人の「工事完了引渡証明書」には、建築請負人の印鑑証明書を添付しなければなりません。

通常は以上のようなものでよいわけですが、このほかにも所有権証明書と認められるものがありますし、 場合によっては添付すべき書類が増えたりもします。

詳しくは最寄りの土地家屋調査士にお尋ね下さい。

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念願がかない木造住宅を新築することができました。
近くの土地家屋調査士に建物の登記をお願いしたところ、その床面積が確認通知書と違っていました。
大工さんには設計図通り造っていただいたのですが、公的金融機関から融資を受けているので大変心配です。
建物の登記は不動産登記法に基づき、床面積の計算を行います。
すなわち、「建物の床面積は、各階ごとの壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積により、 平方メートルを単位として定め(中略)木造の場合は柱の中心線で囲まれた部分の水平投影により算出する」となります。

建築基準法は構造上の観点から規定されていますので、吹き抜けやポーチの床面積の算定基準に登記法と相違があり、 お尋ねのように登記された床面積と確認通知書の床面積の違いは珍しくありません。
設計図通り施行されておられるようですので金融機関から融資は受けられると思います。
 

私は分譲マンションに居住しております。 先の阪神大震災で友人のマンションが一部損壊。居住者間で修繕について紛争が起きて困っていると聞きました。
そんな事態になった場合の基本的な手続きについて教えて下さい。
昭和58年に改正された区分所有法、ゆわゆるマンション法は、建物が損壊した場合に備えていくつかの規定を設けておりますが、 今回の震災のような場合を想定した規定ではないため、被災マンションの問題解決に十分対応できるかどうか問題があります。

マンション法は損壊の程度を建物の価格の2分の1を基準にして、それ以下の場合を小規模滅失、 これ以外の場合を大規模滅失としております。
損壊したマンションが小規模滅失であれば、専有部分の復旧修繕は区分所有者が各自の負担で行うことになり、 共有部分については、集会による復旧の決議により管理組合が施工する場合と、各自が施工し償還請求をする場合の2通りがあります。

いずれの場合でも共有部分の費用負担は、原則として共有部分に対する各専有部分の共有持ち分割合によります。
大規模滅失の場合も専有部分の復旧修繕は区分所有者が各自の負担で行うことは同じですが、 共有部分の復旧が区分所有者にとって大事業となることから、復旧か建て替えかのいずれかを区分所有者で選択することになります。
 

父親所有の建物に増築しました。
建物の登記はどのようになりますか。
お父さん所有の建物が既に登記してある場合は、建物が完成しているので1ヶ月以内に増築登記をすることが義務付けられています。

既存建物に増築したことになり、あなたの名義の登記をすることはできません。
この場合、2人の共有建物として、登記上の所有者を2人にしなければなりません。
お父さんの建物の登記(表題変更登記)をした後に、持ち分移転登記により2人にすればよいのですが、 増築登記をする前に既存建物の持ち分を移転し、親子共有にして2人が申請人となって増築登記をする方法もあります。
持ち分をどれだけ移転するかですが、既存の建物の評価額から時価相場を算定し、増築部分の建築費を足して分母にします。

建築資金が分子となり、その持ち分を算定します。
 

定年を機に退職金で家を新築しました。
建物の登記は必ずしなければいけませんか。
また登記のメリットを教えて下さい。
建物の登記は、建物の所在、構造、床面積など建物の状況を明らかにする表題登記と、だれの所有かを表す所有権の保存登記をいいます。

現地調査を要する建物の表題登記は土地家屋調査士が行い、所有権の保存登記は司法書士が行います。
建物を新築した時は、不動産登記法により、所有者は1ヶ月以内に建物の表題の登記を申請しなければなりません。
メリットは、建物表題登記のみではその後の地上権、賃借権に対抗できるだけですが、所有権保存登記を行えば自分の所有権を第三者に対抗できるようになります。

登記をするしないにかかわらず不動産取得税が課せられますが、登記が完了した登記簿の謄本を添付すれば、 簡単に不動産取得税の減税申告ができるものもあります。
 

住宅金融公庫の融資を受けて建物を新築しましたが、融資申請後に屋根裏部屋(天井の高さは1.6メートル程度)を増設したため、 床面積が申請面積より増え、その部分の改造を余儀なくされました。
登記上の床面積の算定方法を教えてください。
住宅金融公庫融資を受ける場合、床面積の変更により公庫融資対象から除外される場合があります。
不動産登記法による建物の床面積は、各階ごとに壁その他の区画の中心線(区分建物は壁その他の区画の内側線)で囲まれた部分の 水平投影面積により1平方メートル単位として決められ、1平方メートルの100分の1未満の端数は切り捨てて表示されます。

主な留意点を挙げると、天井の高さが1.5メートル未満の地階・屋階(特殊階)は床面積に算入しない・ 階段室、エレベータ室などは床があるものとして各階の床面積に算入する・建物の一部が上階まで吹き抜けの場合、 吹き抜け部分は上階の床面積に算入しない・出窓は高さ1.5メートル以上で、下部が床面と同一の高さにあるもの に限り床面積に算入・建物に付属する屋外の階段、ベランダ、バルコニーは床面積に算入しない。




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